高岡地域の地場産品には、長い歴史に培われ、生活に密着しながら成長してきた工芸品が多く、その製品は伝統的技術・技法による独特の味わいがあります。なかでも、高岡銅器・高岡漆器・井波彫刻・庄川挽物木地・越中和紙・越中福岡の菅笠は、国の伝統的工芸品に指定されています。
高岡銅器
高岡銅器は、江戸時代初期の高岡開町とともに始まり、長い伝統を誇ります。鋳物づくりの技を高め、梵鐘などの大型の鋳造品から花器、茶器、仏具など多くの製品を生産し、出荷額、販売額は全国一のシェアを占めています。
高岡漆器
高岡漆器は、青貝塗、彫刻塗、勇助塗などの独特の技術を基に、盆類、茶道具、室内調度品など多岐にわたる製品づくりが行われ、国の伝統工芸品に指定されています。
井波彫刻
遠近感のある透し深彫りの欄間など、精巧な技を駆使して作られます。京都本願寺の御用彫刻師から技法を学んだのが始まりとされ、明治時代には深彫りを駆使した井波欄間を生み出しました。
越中和紙
合掌造りで知られる五箇山では、加賀藩御用品として、上質紙の生産に努めて技術を向上させました。また、八尾和紙は売薬用紙として使われてきました。
庄川挽物木地
木工ろくろ技術によって栃や欅などを使用した椀や盆、皿などを生産し、丸太を板状に製材して木取りを行う「横木取り」が木地の特色です。また、漆器の木地産地としても全国的に知られています。
越中福岡の菅笠
越中福岡の菅笠は日本中で雨除け・日除けとして農作業を支えてきた400年の伝統を持つ伝統的工芸品で、日本全国の90%を生産しています。福岡はもともと湿地帯で富山の厳しい冬をも越すため昔から良質な菅が収穫でき、全国トップクラスの品質であり世界的にも類のない品質を誇ります。
ヘチマ
立山連峰の雪解け水と、無農薬、有機栽培により、良質なヘチマ製品がつくられています。
チューリップ
富山県の県花であり、栽培面積・出荷量ともに日本一の産地です。またオリジナル品種開発も盛んです。
銘菓
加賀藩二代藩主前田利長公によって、鋳物や漆の職人たちとともに和菓子職人も呼び寄せられました。高岡商人文化のもとに開花した和菓子は、今も伝統を受け継いでいます。
アルミ製品
鋳物技術を基に家庭日用品・車両部品・住宅建材・ビル用建材など日本のアルミ産業の大きな拠点となっています。
高岡仏壇
高岡銅器の彫金技術と高岡漆器の塗の伝統を受け継いだ、総合芸術品です。