焼嵌め作業を行いました。

文化財の修理修復

春から修理を行っていた、高岡御車山(通町)の後輪。
搬入→金具はずし→鉄輪はずし→解体→漆剥離→木部修理→きゅう漆→組立
…ときての、焼嵌め(鉄輪をもう一度嵌める作業)です。
本日はこの作業をご紹介していきます
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右側、ちょっと高い位置に人が見えますが、この方の足元にある
円盤状のものが、まさに修理中の車輪です。
その下の方のブルーシートの中には水が張ってありますよ。
左の方に見える赤っぽい大きな輪っか状の炉で、今から嵌める鉄輪を熱しています。


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鉄輪を取り出して車輪の方へ持っていき…嵌めます。
真っ赤です。熱そう、なんてものじゃありませんよね
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熱した鉄輪を嵌めたらば…下支えにしていた垂木を抜いて下のプールに下ろし
水に漬けて冷やします。
何百度という温度に熱してあるので、水に触れるやいなや蒸気上がってきますよ。
先ほど車輪の上に人が乗っていましたが、それはこの作業の際などに
上から車輪が傾かないよう力をかけてバランスを取るため。
上の写真でも、蒸気の中で立っていらっしゃいます。
一歩間違えば火傷必須の危険な作業です
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ざっと冷やした鉄輪を叩き締めていきます。
締めたらもう一度水につけ、完全に冷やしてしまいます。
こちらの写真は、しっかり締めた後。
漆を塗った木部の外弧に、ぴったり鉄輪が嵌っています。
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いったんできあがり。
(シール状のものは、部材をナンバリングしてあるテープです)
一つの車輪に鉄輪は2つ嵌っていますので、再度同じ作業を繰り返します。
鉄輪を嵌めた車輪はもう一度当館内の修理工房に戻し、漆の部分を仕上げてから、
飾金具を付け、修理完了となります。
今回は鉄輪1輪分ですが、動画も撮りましたので
よろしければどうぞ↓