弓曳童子を見せていただきました。
その他いろいろ
昨年高岡地域文化財等修理協会の会員技術研修で講師を務めていただいた
愛知県のからくり師、九代玉屋正衛さん。
そのご縁もあって、からくり台座木地補修のきゅう漆をお願いしたいと
本日愛知からお運びくださいました。
お直し品は、こちらの弓曳童子の台だそうです。
パッと見えんじ色の台に見えますが、よく見ると梨地の素敵な仕上がりの台です。
人形の動き自体は細工に使っているクジラのひげ(!)の調子が少しよろしくなく
すこーし人のフォローが必要だということでしたが
見事な動きを見せていただきました。
下に小さな唐子ちゃんが見えますが、こちらの弓曳童子、最初は台の下部を隠しておき
後から下の細工を見せて楽しむものだそうです。
唐子ちゃんが下でぐるぐる歯車を回しているように見えまして
「上の人形動かしてるのは僕なんだよ、ふっふっふ」という
人形使いというか黒幕に演出されているような楽しさもありました。
弓は柳の枝にイヌワシの羽、他にも鼈甲や象牙など
本格的な工芸素材がたくさん散りばめられています。
童子も金糸の刺繍がされた着物をまとっていて、
とにかくその細かさにうっとり
動かなくてもすごい仕事の数々です。
それでは、江戸後期・田中久重考案、九代玉屋庄兵衛完全復元による
弓曳童子の動きをどうぞ↓
(動画あんまりUPしてないので、多々微妙なところありますが、お許しください)
なお、11月20日(水)~26日(火)まで西武福井店さんにて
「九代玉屋庄兵衛 からくり人形展」という催事があるとのこと。
からくり人形にご興味ある方は、期間中ぜひお運びくださいませ。