鋳物場を見学してきました!

高岡銅器

鋳物場の作業現場の写真を撮らせていただきたくて、
先日長慶寺工業団地にある株式会社道具さんへお邪魔させていただきました。
長慶寺工業団地は高岡市内に数か所ある工業団地の中でも、早いうちにできた団地。
道具さんのほか、二上さん、般若鋳造所さんなど金屋町・戸出銅器団地と並ぶ
高岡の鋳物製造の中心地区です。
お訪ねしたときには、すでに鋳型の準備は完了。
効率よく鋳物を作っていくためには、まずある程度の鋳型を作りため、
集中して鋳物を行います。
金属を溶かすのはお湯を沸かすような訳にはいかないので
ある程度固めて作業を行うのがよいのです。
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さて、鋳込みが始まりました。
奥にあるのが溶解炉。金属の原料(金の延べ棒のようなものを想像してください)を
高温で熱して液状に溶かしています。


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溶鉱炉からは炎が上がっていますよ。
当館で体験ができる錫の場合は約200度なので、こんなに炎は立ちません。
金属はそれぞれ溶ける温度が違い、真鍮の場合は800度前後。
熟練した職人さんは、炎の色で温度を見極められるそうです
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型の上に出ている丸い筒のようなものが湯道。
金属を流し込んでいく口の部分です。
ちなみに右側は錫(当館作業中)。200度弱では赤くも光りもしておらず、やはり迫力が違います。
(あ、赤くないけど十分熱いんですよ、少なくともお湯よりは)
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注湯後の湯道を拡大すると、こんな感じ。しばらくは真っ赤に輝いています
触るともう、火傷なんてもんじゃすまない気がします
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こちらは職人さんが注湯しておられるところを、背後から撮った図。
型に反射して見えているだけですが、液状になった真鍮の真っ赤な輝き具合がご覧いただけると思います。
ちなみにもうもうと出ている煙のようなものは、何かが燃えているわけではなくて
鋳型の砂に含まれている水分が真鍮の熱で気化し、水蒸気になって昇っていっているもの。
生型鋳造ならではの風景です。
そして!多分本日のベストショットはこちらっ!
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未加工です。
ちょーっとかっこよくしようと思って、明るさいじってみたりしたわけじゃありません。
真鍮の明るい部分にピントが合って、周りは真っ暗。
錫ではこんな色にはなりませんし、ご相談していたときから
「アルミは温度が低くてピンクっぽくて、真っ赤な写真は撮れないよ」と伺っていたので
これでなんとか、真鍮鋳物らしい画像が撮れたと言えそうです♪
しかしまぁ、職人さんたちの動きの手早いことすごいこと。
正直ぶつかったりこぼしたりすると、擦り傷切り傷ごときでは済まない、
半端ないリスクと隣り合わせのお仕事なのですが
ガチガチではなく(むしろお邪魔しに行ってるブログ担当が一番緊張している
ほどよい程度の緊張感でとってもスムーズに作業を進めておられるのが印象的でした。
(鋳物すごい!よりも、おとーさんたちカッコいいな感想です)
なお、一般の方が突然「見学させてくださーい」と言って見せていただける鋳物工場さんはおそらくないので
(最低限事前問い合わせとご予約が必要です。場合によって受け入れOKの工場もありますし
 絶対NGなところもあります。そもそも鋳込みは毎日じゃないところがほとんどですし、
 一歩間違えばほんとに命に関わるレベルの危険と隣り合わせの作業なので)

ご興味のある方は団体さんの場合はまずはお問い合わせ、個人の方の場合は
高岡伝統産業青年会さんのクラフツーリズモ事業など、一般公開の機会を狙って参加なさってみてください。