とやまの地域ブランド?

その他いろいろ

さて。「モノヅクリズム」分科会B、高橋克治さんからの事前課題は
「魅力的だと思う県外の地域ブランドをひとつ上げ、その魅力を合わせて」
ということなので…
県内の地域ブランドをいくつか挙げてみたいと思います。


まず食べ物からいくと、「氷見の寒ブリ」などは随分知られてきたと思うのですが
近年は「富山湾の神秘」をカンムリに、「シロエビ」が押されています。
(昔はですね、ただの素麺つゆの出汁でしてね、小さいのに殻が硬くてまさかこんなに売れようとは…
「富山湾の神秘」というよりも、この富山湾、
半透明の小さな海老(シロエビ)に、春先の明け方に青く光る烏賊(ホタルイカ)、
春から夏にかけて浮かぶ蜃気楼、魚津沖に沈む埋没林、
こちらも美容に良いと近年押されている、全身をコラーゲン状のものに包まれた魚(ゲンゲ)、
時々打ち上げられてニュースになる不思議な深海魚(富山湾は意外と深いのです)
…「神秘の富山湾」のイメージは、総合的には言われてはいませんが
知る人ぞ知る妖しい魅力的な、そしてなかなかユニークな海です。
自治体でいうと、近年は富山市さんが「ライトレール」という路面電車で
中心市街地づくりのイメージを確立しておられますし、
富山県の「くらしたい国、とやま」とキャッチコピーは、自然環境と適度な利便性をアピールしつつ、
犯罪からも災害からも安全だし、教育県だし、持ち家率も高いし…なんてところまで含むことのできる
なかなか秀逸なコピーだと思います。
さて、そんな評論家めいたことは置いておいて、
富山の誇る地域ブランドと言えば、やっぱり「富山の薬」だと思うのですね。
富山の薬業は、16世紀ごろの発祥だといいますが、盛んになったのは、
富山藩ができて2代藩主の頃だといいます。
(その頃は、高岡から五箇山までの西側は加賀藩なわけですが)
その後もろもろのことを経て(史実等省略)
富山の薬は全国に渡り、随分減ってはきたでしょうが、現在も家庭配置薬の半数以上を占めるとされ、
「日本最古のノベルティ」ではないかとブログ担当が思っている
八尾和紙の紙風船を持った富山の売薬さんも全国を駆け巡り、
売薬さんは間者だ!という歴史ロマンあふれる憶測を呼び、
ひいてはかの水戸○門さんの世界に越中の薬売に扮している忍者:飛猿さんが出現し、
昭和に入ってからはケロリンの桶が全国の銭湯さんに行きわたり…
(ケロリン=頭痛薬→富山市本社、内外薬品さんの製品です☆)
県域を越え時代を超え、「富山=薬」のイメージは全国に広がっていっています。
何がどうしてだかわからないけれども、なんとなく「越中富山の薬売り」という言葉を
耳にしたことのある方は少なくないはず。
単純にモノが広がるではなくて、そこから二次派生するものがあり、
イメージや名前だけが歩いて行くようになったものは、
やはり知られたブランドということになるのかもしれません。
さて、受講者の皆さんは、県外にどんな地域ブランドを見つけてきてくださるでしょうか。
あ、ちなみに薬とともに「越中」の付く有名なものである「褌」につきましては
諸説ありますがいずれかの「越中守」さんが由来でありまして
国の方の「越中」が発祥ではないと思われますので念のため。