金具取り付け【御車山車輪修理】
文化財の修理修復
御車山の車輪修理ですが…
本日、完了検査がありました。
(ということは、修理工事は終了したということです)
遅ればせながら、つい先日行われた、
飾り金具取り付けの模様をお伝えします。
まずこちらが…漆を塗り終えた状態の車輪。
黒呂色仕上げ、ツヤツヤでございます。
上の写真の左上に人の足(一般成人男子)が映っていますが…
このように車輪サイズが大きいので、
真ん中から金具を付け、外側へと移動します。
ですので、まずは軸を受ける「カブラ」部分から。
最初に金具を仮置きし、テープで仮止めします。
このまぁるい半球体のような部分だけで、金具の数は33個。
曲面なので、取り付け位置の見極めが難しい作業です。
置場が決まると、真鍮釘を打って固定します。
過去の記事にも書きましたが、御車山の車輪の金具は、
この打ちつける釘も、柄の一環としてデザインされています。
(画像を大きくしてご覧になってみてくださいね)
カブラを終えたら、周辺の軸、外周へと移ります。
おぉ、きれい!!
搬入した頃と、輝きが違います。
(こちらの画像と比較してみてください)
この車輪1つで、金具は総計191個取り付けられています。
前田のお殿様の家紋の梅鉢をかたどった金具は焼型技法を使った鋳物、
それ以外は全て真鍮の板を打ち出して作られています。
(平面の板を叩いたりして、おうとつを付ける技法です)
牽きまわしの例祭は5月1日。
きれいになった車輪がお目見えするはずです。