そういえば、なんですけど。。
高岡漆器
漆芸分野の単語って…
なんでこんなに漢字が難しいんでしょうか
…と、今更ながら思ってしまったわけなのです。
そういえばこれを書いている担当自身、
そもそも「漆=うるし」と、読めはしましたけれども
書こうとしたら、あれあれあれあれ~???みたいな状態でしたし
まず高岡に所縁の深いところから行きますと、
○螺鈿(らでん)
螺鈿の螺は、ホラ貝のラ。(もしくは、ネジのネ)
ぐるぐる巻いてる貝(巻貝)のことなんですよね。
螺鈿に使われる貝でいうと…そうですね、夜光貝は確かにぐるぐるです。
鈿は…国語辞典にはのっていませんでした
ちょっと漢和辞典を調べてみますが、
とにかくぐるぐるの巻貝を使って何かするということからできた
単語には間違いなさそうです。
○蒟醤(きんま)
蒟醤の蒟は、蒟蒻のコン。どっかで見たことありましたね。
醤の方は、そうです。お醤油の醤!
だからって、蒟蒻+醤油=刺身蒟蒻とはならない訳で。
蒟醤は、漆を塗って、そこを彫って模様をつけて、
彫ったところに再度色漆を入れて、砥ぎ出して…を繰り返して
模様をつけていく技法のことです。
漆を削るという、なんとも贅沢な技法なんですよ。
元々は、東南アジアでキンマと呼ばれる植物の葉っぱ入れに
(檳榔子を包んで噛むのに使うんだそうです。噛みたばこをイメージしてください)
よく使われていた技法なので、こう言うんだそうです。
○きゅう漆(きゅうしつ)
きゅうは…本格的に外字です。。
髹←ここに入れていますが、出てるでしょうか。
髪の上の部分はそのまま、下の友の部分を休という字に変えてください。
こちらは、ベーシックな、「漆を塗ること」を言う単語です。
○籃胎(らんたい)
籃は、篭という意味です。
たけかんむりをくさかんむりに変えると、藍(あい)になってしまうので要注意。
染まっちゃいますよ。。。
胎というのは、漆を何に塗ったかということなので
木胎漆器というと中は木、金胎だと金属、陶胎ならば陶磁器…
で、竹とか蔓、細い枝や木の皮、紐などで編んだり組んだりしたものに
漆を塗って仕上げたものを籃胎と総称します。
…等々日頃使わない漢字がけっこう並んでいます。
読みも、同じ文字を違う読み方で使う用語が多かったり…
~粉(=こな、こ、ふん)とか。
何事も、慣れと積み重ねなのかもしれません。
以上、蘊蓄豆知識(?)でした~