車輪の焼嵌を行いました【御車山車輪修復】
文化財の修理修復
最近あまりご紹介していなかった御車山の車輪修復ですが、
漆の中塗りも無事終了しまして、バラバラになった車輪をもう一度組み立て
車輪外周への鉄輪を嵌め直す工程に入りました。
↑まずは、これが新調した鉄輪。
市内、黒田鉄工所さんの作業場です。
この鉄輪は、鉄の板を溶接し、車輪周囲にはまるサイズの
大きなリング状に作られています。
まずは、この鉄輪を、炉に入れて炭で加熱
加熱することで鉄輪が伸び、伸びたところで車輪に嵌め、
大きな水槽に入れて冷ますと、伸びた鉄輪のサイズが元に戻って
ぴったり嵌まる…ざっくり言うと、そういう理屈です。
↑水槽から引き上げたら、しっかり水気を拭きあげます。
浮いている所などを調整し、最終的に釘を打って固定します。
↑作業は木工部会の上野さん。
↑焼き嵌めの終わった車輪は、再度高岡地域地場産業センターの
第二文化財修理工房に搬入しました。
今後漆の本塗りを行い、その後飾り金具の取付へと進みます。